case 症例紹介

インプラント

ガイデッドサージェーリーで達成される緻密に計算されたインプラント治療

ガイデッドサージェリーによるインプラント治療を行った症例のご紹介です。
左下のブリッジの支台となっている親知らずが慢性歯周炎のため痛くなり、かかりつけの歯科医院にてブリッジを外していただきました。左下の補綴治療としてインプラント治療を希望され、当院へご紹介いただきました。

【治療内容】
    36 37 インプラント
    36 37フルジルコニアクラウン
【治療期間】 約4カ月
【副作用】 インプラント周囲炎、セラミック・ジルコニアの破折等
【治療費用】
    インプラント1本あたり:462,000円(上部構造込み)
    インプラントガイド:77,000円(2本分)

※画像の掲載に関し、ご本人様の同意を得ています。
※治療費は不定期に変動します

初診時 パノラマX線写真

初診時 パノラマX線写真

治療計画として、保存困難な左下の智歯を抜歯し、左下の欠損に対してインプラントを2本埋入することとしました。
インプラントとかみ合う左上の大臼歯(26)は伸びており、インプラントの上部構造の審美形態や咬合平面を揃えるために前もって治療することが理想的ではありますが、患者さまのご希望に沿って、上の歯は触らず、左下の欠損治療のみ行うこととしました。
本症例のポイントは2点、
①ガイデットサージェーリーと②ティッシュレベルのインプラントによる1回法
です。

インプラント2本埋入後 パノラマX線写真

インプラント2本埋入後 パノラマX線写真

今回はガイデッドサージェーリーという方法を選択しました。

ガイデッドサージェリーとは、手術前のインプラントが入っていない状態で作製した石膏模型上に、最終的に装着されるかぶせもの(インプラント上部構造といいます)の理想的な形態をワックスアップ(ロウソクのロウみたいな材料で模擬的に作製)し、ワックスアップした状態の模型をスキャンして上部構造と歯肉粘膜の情報がわかる画像データ作成します。

次に、その画像データと手術前のCT画像(骨や神経などの情報がわかる)データを組み合わせて作成した最終画像データ(上部構造と歯肉粘膜と骨や神経などの解剖学的情報の分かる画像データ)を用いて、三次元的に適切な方向と深度にインプラントを埋入できるようシミュレーションし、サージカルガイドを作製します。

そして、そのサージカルガイドを用いてインプラント手術を行えば、手術前に想定した理想的な位置に大きなズレなくインプラントを埋入することができ、結果的に理想的な位置にインプラント上部構造を装着することのできる方法です。

手術後のパノラマX線写真では手前の自分の歯とほぼ平行にインプラントが2本埋入できていることが確認できます(水色線)。

また、今回は違いますが、フラップレス手術を選択すれば手術侵襲がかなり少なくなり、患者さまの身体の負担や痛みを軽減できることも、ガイデッドサージェーリーのメリットです。

治療部位 経過写真

治療部位 経過写真

今回のインプラント治療では、1度の手術でインプラントを埋入する『1回法』を行うとともに、『角化歯肉(粘膜)の頬側移動』も行っています。

インプラント治療の手術は、手術を2回行う2回法が一般的ですが、1回法の手術では痛い思いを2回もしなくて良いことになります(使用するインプラントメーカーとともに、適切な診査・診断と、手術の技術が必要)。

また、文献的にも幅と厚みのある角化歯肉がインプラント周囲にある場合は、無い場合と比較して経年的なインプラント周囲組織の退縮や変化が少ないことから、結果的にインプラントを長持ちさせることができると考えられています。

ですので、今回は、ガイドを用いることで安心・安全な手術ができ、さらに、1回法で角化歯肉の頬側移動を併用したことで、『痛みが少なく、かつ長持ちしやすいインプラント治療』が行えました。

写真では、角化歯肉を水色と黄色の線で印しています。

インプラント手術中に角化歯肉全体を矢印の方向にずらすことで、インプラント埋入後の時点で、初診時では凹んでいた黄色の歯肉のラインが、インプラント頬側に移動でき、かつボリュームアップできていることが分かります。

咬合面観からみる治療前後の比較

咬合面観からみる治療前後の比較

インプラントの上部構造は耐久性と審美性に優れたフルジルコニアクラウンです。

左側方面観からみる治療前後の比較

左側方面観からみる治療前後の比較

インプラント上部構造周囲に、薄ピンク色の健康的な角化歯肉がきちんと確保されています。これによって、清掃性と細菌に対する耐性が向上するので、インプラントが長持ちすることが期待できます。

解剖学的に、最後臼歯(一番奥の歯)の頬側までは、角化歯肉の確保が難しいことが多いですが、手術時の切開・縫合に気を付けることで、黄色の矢印が示すようきちんと角化歯肉が存在していることが確認できます。

本患者さまにおかれましては、遠方からわざわざ治療にきて下さりありがとうございます。さらに、資料掲載へのご承諾を賜りまして、誠にありがとうございました。また、本患者さまをご紹介くださった医療従事者の方々にも感謝を申し上げます。

お問い合わせContact

※基本的に初診の方のお問合せフォームとなります
通院中や、定期クリーニングの予約の方は
お電話にてお願いいたします
現在診療予約は込み合っており、ご希望日時に沿えない場合が多いことをご理解ください

お名前
ご年齢
ご連絡先(電話番号)
ご連絡先(アドレス)
ご希望日時
時間帯
主訴(最も気になっているものを1つ選択)
その他具体的な希望等

※このフォームを用いての営業等の勧誘は一切返答いたしません
※We will not respond to solications such as sales using this form.